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子供を新聞に親しませるには

「見てくれたらラッキー」と新聞記事を切り抜き掲示

雪女さんは、新聞を読まない。
なので以前は、旦那様用のスポーツ新聞と子供新聞を購読していたという。
ところが、スポーツ紙はポストから廃品回収に直行する日々。半年続いたときに「止めてもいいか」と確認したら旦那様にしぶられたので、さらに耐えること半年。
一年丸まる手をつけなかった事実を突き付けて「止めるよ!」と、問答無用で宣言したそうだ。

ところが、ここで困ってしまったらしい。何しろ子供新聞は週末のみの月4回配達、それで数百円の購入になるので、新聞店に申し訳ないと感じてしまったのだ。
しかし、そこでふと思いついたものがあったという。それは、

『ずいぶん前にB紙サイズのコルクボードをリサイクルショップで安く見つけて「いつか使えるかも」と思って買ってあったんだよね。だからちょっとだけ試してみようと思って』

朝刊を購読することにしてみたそうだ。どのように使ったかというと

『記事の中から、動物ネタ、自然ネタ、行事ネタとかのゆるそ~なもの(写真つき)を3、4枚切り抜いて、コルクボードに貼り付けて掲示してみたの』

掲示場所は、よく子供たちがふらふらしているダイニングの壁面。特に何も言わず、ただ掲示してみたら

『「何これ~?」って勝手に寄ってきた。あえて強制せずに ”読んでみたら?” って言っただけ』

当時ヒョウ君6年生、ウサギちゃん4年生。さすがにウサギちゃんは「知らない漢字ばっかり~」と言っていたが、それでも興味深々な様子だったらしい。

『取り敢えず3か月やってみようと思って。まったく食いつかなくなったら止めようと』

ところが。予想に反してガッツリ食いついてきた。
毎朝、前日の新聞を切り抜いて貼りかえるのだが、夕方までかわっていないとクレームがくるほどになったという。
ところで、なぜ前日の新聞?

『当日の新聞は何か話題があって見たくなるかもしれないから、丸一日はキープしておこうと思って』

実際ヒョウ君は時々自分から新聞をめくるようになったらしい。
そしてゆるい記事から少しずつ世界情勢、政治経済、社会問題、環境問題、コラム、社説などを加えていった。

『貼りたい記事が多いときは、タイムリーなものを優先して。逆に貼る記事が少ないときは、ネット上の記事で気になったものをプリントして貼ったりもするよ』

できるだけ緩急(重い軽い?)とりまぜて貼ることは心がけているという。
そして大判の特集記事はコルクボードの下側に垂らすように3~4日貼っておくらしい。

『ポイントは強制しないこと。”見てくれたらラッキー” くらいの気でいたほうがいい』

でも、たまに読ませたい記事があったらオススメはしてみるそうだ、あくまで軽く。

新聞を読むことで目覚めた子供たち

そんなこんなで新聞記事の切り抜きが雪女さんの日課になって、そろそろ3年が経つそうだ。
そして新聞の切り抜きを始めてしばらくして気が付いたことがあるらしい。珍しく「これは絶対記事にして!」と言ってきた。何事かというと

『子供ってねえ、自分で気づかないうちに、 “児童書しか読めない” って思いこんでいるらしいの』

というのだ。どういうことがあったのかというと、

『新聞記事を読みだしてしばらくしてから、カレンダーの欄外のコラムとか、市の広報誌とか、JAFの広告媒体とか、それまでも当たり前に身近にあった文書に意識を向けるようになったんだよ。つまり、それまでは ”子供は子供向けの文章しか読めない” と勝手に思い込んでいたんだと思う』

それまで絵本、マンガ、児童書と比較的読書量の多いヒョウ君とウサギちゃんですら、大人向けの冊子を手に取ることはなかった。ところが、

『新聞って、大人向け文章の中でも最上級におかたい書物じゃん。その記事を自分たちでも読めるという事実に気が付いて、一気に世界が広がったんだろうね』

いやぁ~、子供って変な生き物だよねホントに、と妙なカンシンをする雪女さん。

今では、「ダヴィンチ」みたいな文字のちっさい雑誌や文庫本も子供たちは楽々読んでいるようです。

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