ウサギちゃんは特に器用で、3~4歳の頃には折り紙はもちろん、つたないながらも針仕事までできた。
生まれつき器用だったのかというと、
『そんなことない。もちろん、将来を見越して赤ちゃんの頃から指先を使うことを意識してきたけど』
という。
『 ”手は突き出た脳” なんだって。実際医者とかの頭脳労働者は小さい時からピアノを弾いている人が多いそうだし。器用で損はないでしょう』
というわけで、子供たちに ”器用な指先” を持たせるために、雪女さんが与えてきたあれこれを、今回は紹介します。
指先訓練その1:小さなカードを隙間に差し込んでみよう!
これは、生後5~6か月くらいのヒョウくんの話。
手に持てるサイズの空き箱のフタの隙間にヒョウ君が紙切れを差し込もうとしたのを見て、雪女さんが思いついたおもちゃだそうだ。
『高さ15cm、底面7cm四方くらいの直方体の空き箱。おすわりした赤ちゃんが楽に持ち抱えられるくらいで、そこそこ厚紙でできたものに、貯金箱の口みたいなのを作ったの。縦、横、ななめとバリエーションをつけてね。で、他の厚紙で、その口に入るサイズの小さなカードをいくつか作る。そのカードをお金のように、ポトンポトンと入れていくという』
なるほど。複数の口で角度を色々変えてみたというのは、知育的な観点から?
『そう。”箱をかたむける”とか”手首をひねる” とか、少しアクションを加えないと入れられないようにしたの。”口” 部分と ”カード” にもちょっと工夫したよ』
”カード”は「〇」「△」「▢」「♡」など複数の形で、”口” 部分も色分けをしてみたのだという。
『 ただ差し込むだけなら 「指先の運動」だけど、「色の識別」「形の区別」までできたらラッキーかと』
なるほどねぇ。一石二鳥以上を狙う訳ね、いつでも。
↑すごく大雑把に作ってもらいました ↑実際は厚紙にテープコーティング
指先訓練その2:糸巻で紐通ししてみよう!
これは1~2歳くらいの話。
「針に糸をとおす」に近い動作で、幼児でもできる何かがないか、と考えた雪女さん。
『100均で10色以上のミシン糸を購入したことがあって。1色の糸の量が少ないから、空になった糸巻が何個かできたときに、「これってヒモ通しに使えるんじゃない?」って思って』
何がよかったかというと、大きさが幼児の手にジャストサイズだったのだ。
『目を離しても誤飲しない大きさ。穴も大きい。しかも、ただの穴ではなく奥行があるから、通すのにそこそこテクニックがいるでしょ?』
というわけで、ヒョウ君の指先訓練につかわれたそうだ。ちなみに通したヒモはというと、
『先っぽが固く加工してあるヤツね。もしくは私がセロテープを巻いて加工した(笑)』
糸巻は奥行があるので、ふにゃふにゃな紐のままでは大人でも通すのが難しい。でも数センチ固く固定しておけば、幼児でも通せるのだ。
『ウサギは器用だったから、1歳の時からもっと細かい ”木製ビーズ” を黙々と紐に通していた。こっちは「紐を通す」のではなく、「紐に通す」な動作だけどね』
ちなみに、”木製ビーズ” とは、100均で購入した「50玉ソロバン」が破損して外れた5色の「木の玉」だそうである。
↑本来は糸が残ってないものを利用 ↑木製ビーズ
先訓練その3:シールを貼ったり剝がしたりしてみよう!
これは何かのネット記事だかブログだかの方法を参考にしたそうだ。
『 ”貼り絵”のような要領で下書きにカラフルな〇シールを貼っているのをみて、「まだペンを上手に使えない1歳児でもカラフルな作品ができるじゃん!」っていうのと、「小さいシールをコツコツ貼るのって指先の訓練にもなるじゃん!」って思って、すぐに100均で直径15mmくらいと8mmくらいの〇シールを5色づつ購入してみた。』
という。そして、
『絵本のキャラみたいにできるだけシンプルな塗り絵を探して、シール貼りの下書きとして使ってみたんだけど・・・。』
結果は、思ったほどは上手くいかなかったらしい。
『多分、年齢的に早すぎたんだよね。もっとシンプルに△や♡なんかを手描きしてやらせてみたりしたんだけど、上手くいかなかった』
そもそも、”シールを貼りつける” という行動にもあまり興味を持ってくれなかったらしい。
『逆に ”シールを剥がす” 動作のために、テーブルに大きめのシールを2/3部分くらい貼りつけて ”剥がす” 動作もさせてみたんだけど』
これも、熱中するほど喜んではくれなかった。なので、今でもシールがどっさり残っているそうだ。
『何事も、幼児に対して ”無理強い” は絶対にいけない。拒絶感をもたれたら、それを改善するのには並大抵でない努力と時間がかかる。本人が ”興味ない” 素振りを見せたら、潔く撤退、が大原則だと思う』
とのこと。ただ、惜しむらくは、
『ヒョウにはしてやったけど、ウサギにはためさなかったんだよね~。もしかしたらウサギなら、熱中たかもしれなのに。悔やまれるわぁ』
↑シール貼り遊び ↑シール剝がし遊び
指先訓練その4:ペーパークラフトを作ろう!
昨今は、本当に便利な時代である。
ネット上では、ありとあらゆる ”素材 が手に入り、雪女さんは、日々フル活用している。
『何か工作をさせよう、と思った時、試しにペーパークラフトを検索してみたら、まあ、あるわあるわ』
多分、ヒョウ君が年中くらいの頃だったそうである。狙いは、ヒョウくんが好きだった電車類。
『インテリアとして遜色なく飾れるものから、シンプルに ”箱型” にするだけのものまでさまざま。当然、幼児にはさいころ作成に近いような、超シンプルな作りのペーパークラフトで』
ちょうど、シンプルな車両のペーパークラフトをたっくさん載せているサイトを見つけた、雪女さん。
古いカレンダーにカラープリントで、ひたすら素材を印刷しまくったそうだ。
『いやあ、作った作った。40~50個は作ったんじゃないかな。途中、インクはなくなるは、プリンターは壊れるわ、さんざんだったけど。』
ただのシンプルな箱型でも、のりしろを含めて型紙を切り出すのは、幼児にはなかなか大変。できあがりが10cm四方ほどの小型のものだから、のりしろを折り曲げて接着するのも一苦労。
『のりで貼りつけるなんて全然無理。だからひたすらセロテープで貼りつけまくってた。』
最初はずれずれでひしゃげたような出来栄えだったものも、数をこなせば当然だんだんじょうずになってくる。
『うさぎは年少にあがる前に、かなりきれいに出来上がるようになった。ヒョウもトラックやゴミ収集車みたいな、ちょっとハイレベルなものも作れるようになった』
でも、そこまで、だったという。
『さらに難易度の高い物に挑戦させようとしたら、一気にやる気がなくなっちゃって・・・。ジグソーパズルの二の舞だったねぇ、結局』
またまた、私の勇み足。でも、使える素材がなくなっちゃったんだもん!!と、言い訳気味の雪女さんでした。
←カレンダー紙の裏面にカラーで印刷して作成
パンタグラフなど複雑な部品は使わない
指先訓練その5:折り紙で★を作ろう!
これはいつ頃だったか、よく覚えていない、という雪女さん。
『折り方もそこそこ複雑だし、ハサミを使うのに握力がいるから、年長か1年生くらいだったと思うんだけど』
という。そもそも、「切り紙」は幼児のころからよくしていたそうで、
『それこそレジ袋いっぱいになるくらい、ひらすら切り続ける子だったの、ヒョウが。で、すこし工夫することができるようになった頃から「切り紙」もちょくちょくやらせてはいたんだけど』
「切り紙」というと、あれです。紙を三角や四角に何度か折って、部分部分を切り出して、広げて出来上がりを楽しむという・・。
『どんな出来上がりになるかわからない、のも楽しみの一つだけど、目的の形を作る、っていうのも挑戦してみようと思って」
で、探し出したのが「折り紙で★型を切り出す」というもの。
『私、コレ知らなかったんだよね~~。だから純粋に ”凄い” と思って、子供たちといっぱい作った記憶はある』
これのおもしろいところは、ハサミを入れる角度で、星のスタイルが変わってくるところ。
『ずんぐりむっくりになったり、シャープな手足になったり、ただの五角形になったり・・・。で、出来上がりを見て子供たちと大笑いしてた』
1.折り紙を折って点線部分で切り離す。
2・切り離した部分を広げると・・・
3・★の出来上がり!
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