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赤ちゃん時代のおもちゃ ~その1

雪女さんの、育児のモットーは「手間暇かけて、金かけない」である。
これは、知育活動のみならず、普段の遊びの道具全般にわたって徹底している。

『だって、お金かけて買ったおもちゃがあっという間に飽きられたら、くやしいじゃん。捨てるのも抵抗があるし』

廃材使ったものなら、たとえ速攻お役御免になっても、もともとゴミだし(笑)、ということである。

赤ちゃん時代はいろいろなものを触らせたい

子供が小さいころから雪女さんが意識していることは、「できるだけいろいろなもを見せる、触らせる」ということだそうで。
赤ちゃんの頃から、身の回りでいろいろな素材に触れる機会を多くすることを心掛けていた。そのために、

『これは、ウサギの一人遊びの時に使った技なんだけど、洗濯籠の格子部分にひもを通して、いろいろなものをぶら下げるの。で、そのそばにウサギを座らせておく』

いろいろとは、プラスチック製、布製、木製、ざらざらするもの、ゴワゴワするもの、かたいもの、やわらかいもの、などなど。具体的には、

『えーっとねぇ、スポンジ(未使用)とか、洗濯ばさみとか、かまぼこ板とか、ビニールテープのボンボンとか?とにかく、いろいろ』

洗濯ばさみにかまぼこ板?なんかすごいラインナップだわね。

『基本私が近くにいるから大丈夫だけど、誤飲する心配のないようなものなら、何でも、かな。ひもの端と端にものを結ぶと、一方をひっぱると一方が引っ張られるという ”動くおまけ” なんかも考慮したりして。ほら、赤ちゃんのおもちゃにあるじゃん、立方体のいろんな面にいろんなおもちゃがついているヤツ、あんなカンジ』

ああ、あるねえ、そろばんの玉みたいなのとか、受話器がついてるのとか、ボタン押すと光るとか、アレでしょ?

『そう、だけど市販のおもちゃの残念なところは、ほぼすべてプラスチックなところと、色が派手なこと。あと、音や光で興味を引こうとしているところだね』

それに、しょせん6面とか8面しかないから、数日で飽きるんじゃない?とのこと、その点雪女さんの方法の利点は、

『もちろん、ぶら下げるものを絶えず更新することができることでしょう。衛生的にも、そのほうがいいでしょ?』

うーん、なるほど。一理ありますな。

積み木の代わりは、空き缶とプリンカップ

ヒョウくん、ウサギちゃんと数年にわたって活躍したのが、 ”空き缶” と ”プリンカップ” だそうである。

『ジュースの空き缶じゃなくて、高さ25cmくらいのプロテインの缶と、それよりちょっと小さな紅茶の缶、さらに小さな緑茶の缶。危なくない様に縁はテープで補強してね』

大中小の缶がうまい具合に入れ子のようになるそうだ。

『3缶を積み上げると、ちょうど1歳前のヒョウの肩の高さくらい。で、積み上げたり入れこんだりして、よく遊んでたよ。フタなしだったから、単純に”大→中→小” 以外の順番に積み上げるのが、ちょっと工夫しがいがあったりしてね。』

さらに、缶なので、ものを入れることもできる。

『たくさんのモノは、大きな缶には全部入るけど、小さな缶からはあふれるっていう、単純な ”容量” の概念にも触れられるよね』

変わって、プリンのカップは同じものを3個以上用意する。

『だいたい3個で遊んでいたけど、カポッってはまる感覚が気持ちいいよね。ヒョウは和室のへりに座ってダイニングの床でよく、カポカポさせて遊んでたよ。』

ハメてみたり、積んでみたりを高速でしていたらしい。また、プリンカップで遊ぶときはほかの材料も用意していたそうだ。

『おはじきやボタンをスプーンで出したり、入れたり。あえて素材の違う松ぼっくりやフェルトボールとセットで遊んだり。どっちかっていうと細かい作業をさせるときに活躍してたかな。』

おはじきを2個づつ入れるとか、入ったどんぐりは何個かとか、数の概念が意識しやすいのだとか。

『ウサギが1歳前くらいのとき、カップとスプーンとおはじきで出し入れさせて遊ばせているときに、私が横で寝ちゃったんだけど、20分くらいして起きたときもまだ真剣に出し入れしていてビックリしたことがあるよ。』

何か魅力があるんだよねぇ、きっと。

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