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外出先で手のかからない子の育ち方 ~中学進学編~

先日ウサギちゃんが小学校を卒業しました。
あと2週間もすれば中学生になります。月日の経つのは早いものです。
そして、”中学進学” と聞くと、ヒョウ君が進学したときに雪女さんに聞いたある話を思い出します。

男の子の中学進学時、与えたものはアイロン!?

ヒョウ君が中学に進学して数か月経ったころ、雪女さんがにこにこ(というより、してやったりというようなニヤケ顔)であることを言った。

『今、我が家では、面白い光景がみられるんだよ~』

それは、ヒョウ君が毎日いそいそとカッターシャツにアイロンをかける姿・・・。

そもそも日本ではサムライの時代から、家のことは妻(女)のするべきこと、という暗黙の了解がある。おそらく「武士(家長)たるもの、家のこまごまとしたことをするのはみっともない」「(家事をする時間があるのなら)いざというときのために心身の鍛錬をすることこそ男の仕事」という意識があったのだろう(雪女談)。そして、戦前戦後は「男は外で精一杯働き(戦い)、男が働き(戦い)に専念できるように女は家を守る」という意識につながった(これも雪女談)。そして、「多くの男が企業戦士として昼夜問わず働くために、女は専業主婦として家のことをする」ことが常識のように定着し、今の壮年以上の男性はそんな両親の姿を見て育っている(重ね重ね、雪女談)。

だが、時代は変わり女性の大半も一時期なりとも社会で働くことが当たり前になった。ここで、男性の反応は二手にわかれるのだろう。「女が外で頑張る分、男も家のことを分担すべきだ」か、そんなことは思いもしないか。

『当たり前だよ。誰が好き好んで、余計な雑務をしようなんて考えるものですか』

世の中には家事が趣味という人も一定数は存在するだろう。だが、私も雪女さんも家事なんて、しなくてすむものならしたくない。はっきり言えば、苦痛だ。

男性でも、一度でも一人暮らしをしたことがある(ただし、母親がしょっちゅう手伝いに来るのは別)、または日ごろから家事の手伝いをしていれば、家事の大変さがわかるから、思いやりさえあれば、”手伝う” ”分担する” という選択肢が出てくるのだが。

『うちの旦那様みたいに、専業主婦のもとで育った一人っ子で、一人暮らしもしたことないなんて、ホント最悪。家事が 苦痛な”仕事” だなんて、思いもしていないんだよ』

見てれば分かる、あれは自分から家の片づけや掃除なんて、生まれてこのかた一度もしたことないね、と断言する。そういう人にかぎって、使ったら使いっぱなし、開けたら開けっ放しなんだよ、とまぁ、でるわでるわ。そうとう溜まってますね、何かが・・・。

で、そんな男の子にしたくない雪女さんがヒョウ君に与えたもの、それが ”アイロン” だったのだ。

きれいなシャツを着るためには、一手間が必要という認識

雪女さんにとって未知の生物である ”男の子” が中学に進学するにあたり、ふと思ったのは「カッターシャツってアイロンがけが必要なのでは?」という至極まっとうな疑問だった。

『それって、私(母)がやるもの?って考えたとき、毎日なんて面倒クサイって思って』

今どきの服は形状記憶タイプが多いから、普段アイロンを使用することすらあまりない。実際中学生用のシャツも形状記憶タイプを買ったから、洗いっぱなしでもそこそこは大丈夫なのだが。

『これはチャンス!と思ったの。毎日継続する家事の大変さを実感させようって』

で、小さなアイロン台と小型のアイロンを与えて、当たり前のように「自分でアイロンするんだよ」と教えたらしい。

そもそも、先進国で最も家事をしない、留学したホームステイ先でも「家事を手伝わない」と悪名高き日本男子だが、生まれつき家事をしないわけではないのだ。

『素直というか、何というか。知らないから、自分でするものかって納得してね。実際アイロン作業は嫌いじゃなかったから』

そんなわけで、入学以降毎日カッターシャツをアイロンがけするヒョウ君の姿があった。

ところが、だんだんと世間を知るようになる。ある頃「みんな自分で(アイロン)しないんだって」と言い出したヒョウ君に、「ふーん、そうなの?」と軽くあしらった雪女さん(やっぱり、鬼畜)。

そして1年もたたないうちに、アイロンがけはしなくなってしまったそうだ。

『学ランの下に着るシャツには不要じゃん、て気づいたらしい(苦笑)。そのうち形状記憶でそこそこきれいだから、まあいいか、となったみたい』

っと、あっけらかんの雪女さん。それでいいの?

『全然いいんだよ。大事なのは、”誰かがアイロンをかけないときれいなシャツを着ることができない” ってことと、”毎日アイロンをかけるのは大変だし面倒くさい” ってことを実感したこと。その上で ”アイロンしていないシャツで登校する” と選択するのは本人の自由だよ』

そこで「みっともないからアイロンしなさい!」って言わないあたりが、さすが雪女さんである。

『きっと、好きな子でもできたら、真剣にアイロンかけるんじゃない(爆笑)』

ちなみに、ヒョウ君もウサギちゃんも必要と思うもの(給食当番のエプロンとか)は自分で勝手にアイロンしていくらしい。素晴らしいなぁ、ホントに。

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